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手荷物搬送で省エネを実現

― 低摩擦ベルト活用した改善策 ―


【現状】 手荷物処理システムにおけるエネルギー消費の実態

空港の手荷物処理システムでは、多数のベルトコンベアが長時間にわたり稼働しており、全体として無視できないエネルギーを消費しています。欧州では、空港炭素認証プログラム(ACAP)をはじめとした取り組みにより、空港全体の二酸化炭素排出量削減が進められていますが、手荷物処理システムにおけるエネルギー消費は、これまで十分に評価されてきませんでした。

ベルトコンベアに使用されるモーター、ギア、周波数インバータなどの電気・機械部品は、すでに高効率化が進んでおり、設計や保守が適切であれば損失は比較的小さく抑えられています。一方で、コンベア全体のエネルギー消費の多くは、スライダーベッドとコンベアベルト裏面との間で発生する摩擦に起因しており、この点が大きなエネルギー消費要因となっています。

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【課題】 スライダーベッド部に集中する摩擦損失

ローラーベアリングは転がり抵抗が非常に低く、高い効率を実現していますが、スライダーベッド部では依然として大きな摩擦損失が発生しています。理論上は、非常に柔軟なベルトを使用することで損失を低減できますが、そのようなベルトは耐久性や信頼性の面で実用的とはいえません。

摩擦力は、ベルト裏面とスライダーベッド材質との摩擦係数、および荷重によって決まります。そのため、従来の標準的なベルト構造では、コンベア本体を変更しない限り、大幅な省エネルギー化を実現することが難しいという課題がありました。また、空港の既存設備では、大規模な改修を伴う改善策は現実的ではない点も問題となっています。

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【解決方法】 低摩擦コンベアベルトによるアプローチ

これらの課題に対する有効な解決方法として、ベルト裏面の摩擦係数を低減する低摩擦コンベアベルトの採用が挙げられます。フォルボ・ジークリングが開発した「AmpMiser(アンプマイザー)」ベルトは、特許取得済みのTexglide仕上げを裏面に施すことで、乾式潤滑剤のように機能する滑り層を形成し、ライフサイクル全体を通じて安定した低摩擦性能を実現します。

このアプローチの特長は、コンベア本体や駆動装置に大きな変更を加えることなく、ベルト交換のみで省エネルギー化を図れる点にあります。摩擦係数の低下により実効張力が減少しても、通常のプリテンション条件下で十分な駆動力が確保され、滑りを防止できます。

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【期待される効果】 省エネルギーと持続可能性の両立

実験室試験および空港でのフィールド測定の結果、低摩擦ベルトの採用により、コンベアの電力消費を最大40%以上削減できることが確認されています。特に、長距離コンベア、水平搬送、一定速度で連続稼働するシステム、重い荷物を扱う運用条件では、その効果が顕著に現れます。

エネルギーコストの削減により、ベルトの追加投資費用は比較的短期間で回収でき、投資収益率の面でも優れた結果が期待できます。さらに、摩擦低減によるベルト寿命の延長、モーター容量の最適化、コンベア設計の自由度向上といった副次的効果も得られます。結果として、空港運営者はエネルギーコスト削減と二酸化炭素排出量削減を同時に実現し、持続可能な空港運営に大きく貢献できます。

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